Vol.11「石巻専修大学との取り組みver.6」
次に皮膚についてですが、ウエットスーツと言うものは、基本的に身体にぴったりフィットしたものですから、謂わば皮膚のようなものです。ですから我々の究極の目標は第二の皮膚を作ることと言えます。これは実際に解剖によって人体から剥いだ皮膚です。皮膚には皺がありますがこの皺から人体の動きに伴う皮膚の伸展方向とその量が分かります。
これは皮節という部分で神経の走っている線ですが、皮膚の継ぎ目のような線でもあります。この部分は、あまり伸びたり縮んだりしないのでスーツを作るうえで、縫い目はここに合わせることが合理的といわれております。
これらの解剖学的な知識をパターン、つまり型紙に応用します。
①可動部分と可動範囲
②動きに伴う拮抗関係
③動きに伴う皮膚の伸展方向と量
④皮膚区分
⑤結果としてゆとりの必要な部位と量の設定
⑥動きを妨げないカットラインを作り上げます。
そのACTの効果は、どうかといいますと、当社製の以前のスーツとACTを採用した後ではこのようにストレスが軽減されました。