vol.1「保田守ペンを取る」
今に始まったことではないのですが、世の中の少子高齢化による若年世代の人口減によりマリンスポーツへ参加する人口が減ると共に、デジタル化により消費動向も大きく変わってきて、我社を取り巻く環境はこの10年以上前から厳しさが増してきました。特に2011年の東日本大震災で被災してからは、あらゆる手段で復興を目指してきましたが未だ道半ばで社員の皆さんには心配をお掛けしているところです。
そこで社長として、今何を考え、今後どういう方向に向かうべく、如何にもがいているかをブログを通してお知らせすることで少しでも思いを共有し一緒に前進したいと願いペンをとる事にしました。
1963年に私の父親が創業した当社はもう55周年を迎えます。創業と言っても当時日本に紹介されたばかりのダイビング器材の販売だけでは石巻のような地方では商圏が小さく、実際は兼業でした。もともと小さな個人商店で燃料やら雑貨の販売をしていました。創業当時私は13歳の中学生で半ば無理やりスクーバダイビングを体験することになりました。
父親は私が19歳の時にスクーバタンクに空気を充填中にコンプレッサーが爆発して大怪我をし、リハビリ中に亡くなりました。当時大学生だった私は、一旦は中退して家業を継ごうと決意しましたが母親と親族の助けで卒業させてもらうことが出来ました。中学生時代にダイビングを覚え、高校時代はヨット部で活動した私は海が大好きでした。
そして、20歳の大学生のころにマッコウクジラの生態調査に参加し水中で鯨を見る機会に恵まれました。そのときの大自然の偉大さに感動した経験が、私にこのウエットスーツの道に入るきっかけを与えてくれたと言えると思います。大学を卒業してこの道に入ってから45年が経ち私も68歳になりました。山あり谷ありの人生を振り返りながら、この先の未来を語りたいと思います。（To be continued…）
